2022-01-01から1年間の記事一覧

都構想の住民投票」から2年ではない。「大阪市廃止」の住民投票から2年が経った

はじめに 2年前のこの日、大阪市では同市の今後に大きく関わる住民投票が行われていた。その名は「大阪市を廃止し特別区を設置することについての投票」である。断じて、大阪都構想などの賛否を問う住民投票ではなかった。 ところが、世間一般ではこれが「大…

IR総括: 日本のIRが抱える根本的問題と大阪独自の問題について

過去3回に渡って、大阪IRの問題点を、事業者や大阪府市が提示した資料を元に指摘してきた。 swatcher-k.hatenablog.com swatcher-k.hatenablog.com swatcher-k.hatenablog.com 今回はそれらのまとめとして、どうしてこんな無理な計画になってしまったのかと…

大阪IRの試算根拠が滅茶苦茶過ぎて逆に笑えてきた (後編): 経済波及効果編

前回は日本総研のIR試算の内、来訪者の消費額について確認した。 日本総研が無理矢理事業者の主張する数字へと試算を込んだ結果、事業者が主張する数字が荒唐無稽であることがわかった。 swatcher-k.hatenablog.com 今回は、経済波及効果の試算を一つ一つ見…

大阪IRの試算根拠が滅茶苦茶過ぎて逆に笑えてきた (前編): 消費金額試算編

はじめに 以前の投稿で大阪IRの計画書の、特にカジノ関係の中身を見ていった。 swatcher-k.hatenablog.com 簡単に要点をまとめると、 IR施設への来場者は年間2,000万人、内カジノ施設を訪れるのは1,610万人 GGR (客の負け金額の総額)は4,933億円 (府市に入る…

夢洲カジノは世界に誇るIRか、それとも巨大なパチンコ屋か、計画書を読んで検証した

現在、大阪で特定複合観光施設 (いわゆるIR)の誘致が本格的に走り出そうとしている。設置運営事業予定者がMGM・オリックス コンソーシアムに決まり、その計画案が公開されたのである。 「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画」(案) (…